2020年のBCL LIFE

 

 

 

 2020年は新型コロナウィルスの感染拡大に翻弄された1年であった。仕事を含めた生活の全ての面で影響を余儀なくされたが、このBCLの分野でもそれは同様である。様々な制約を受けて思ったことが出来なかったが、それでもそうした足枷をかいくぐって可能な範囲で楽しんだ。

 まず今年一番やりたいことに挙げていたTDXC Conventionだが、これは年明け早々実行に移した。幸い開催時期が早かったので、コロナの影響を全く受けずに済んだ。BBQ、プレゼンテーション、宴会、オークション、そしてペディと、24時間に満たない時間にコンテンツ満載のイベントである。私自身は想像以上に楽しかったし、参加の皆さんにもとても好評頂けて良かったと思う。プレゼンテーションは4つの題目について行われたが、メンバー諸氏がこうした勉強会をやりたいと以前から話していただけに、実に有意義な時間であった。オークションもIRCAで経験したのと同様面白く、加えて良かったコンテンツであった。ペディションという意味でも、この回はこれまで約30回この地でやった中で最高と言えるコンディションで、オーストラリアの珍局を多数受信することが出来た。

 グローバルな活動については、今年もIRCAのコンベンションに参加しようと思っていた(アナハイムでの開催予定であった)。しかしこれもコロナで中止となり、残念ながらお預け。しかし来年は参加したいと思うので、引き続きオンライン英会話はレッスンを受け続けたし、今年のPROPAGATIONにも英文記事を書いたりして、少しでも前進しようとした。春に訪日を予定していたUltralightで高名なGary DeBock氏との再会も叶わず、こちらも残念。

 受信機器については、多くはないが色々と楽しんだ。まずは昨年導入したAirspy HF+ Discoveryだが、こちらは実戦使用が始まった。小さな筐体ではあるがパフォーマンスは良く、電源不要なのも良い。PERSEUSの記録音が時にブツ切れになったりして不調を感じるだけに、そろそろ主役の座をこちらに切り替えようと思う。同じくAirspyではブラックフライデーにVHFSDR R2を購入。今シーズンは無理だが、来夏のEスポシーズンが楽しみである。周辺機器ではNick Hall-Patch氏よりご教示頂いたツールDX Fishbarrelの使用にチャレンジ。苦戦しながらも稼働に成功し、秋の北山崎ペディで10kHzバージョンの実運用を行った。夏には新兵器、Apex RadioLPFを導入。早速チョイペで使用し、オーストラリア幾つかの民放局が初受信出来て、恩恵を感じることが出来た。

 ペディションは6回参加。中でも秋の太東埼は実に思い出深い。コロナが微妙な情勢が続いていたが、全員が各自の車で参加する〜道中の会話は無線で、そして現地での会話はLINEで行うというユニークな方法を取った。アルゼンチンやウルグアイの中波局も受信出来て、良い思い出になった。北山崎ペディも同様、密集しないよう車を分けたり、ソロテントを使用したりして感染せぬよう腐心した。更にここではベテランのTP DXer S氏に偶然遭遇したのも、ハプニングながらも嬉しい出会いであった。

 飲み会はリアルな集いは殆ど出来なかった。そんな中で一般化したのがオンライン飲み会。4月に試しにやったところ思いの他楽しいことが分かり、実施を諦めていたPROPAGATIONに向けての決起集会も、10人以上の人数でオンラインで出来た。以降祝賀会も忘年会も、そしてPROPAGATION記事の取材もZoomで実施し、すっかりレギュラーな手段と化した。

 その他の今年の思い出としては、NOMのパラボラアンテナ撤去お手伝いにお邪魔したこと、そしてお土産に「電波技術」誌を多数頂戴したこと、ラジオ沖縄の番組「ROK技術倶楽部」が始まりBCL界を盛り上げてくれたことなどが挙げられる。

 今年の特筆事項としては、BCLを契機としてアマチュア無線を再開したことがある。これはさわぽん氏が主宰された「BCLロールコール」に参加するために、V/Uのハンディ機を購入し、局免を復活させたことに始まる。TDXCのお仲間が次々無線を再開する中で一緒に無線班を組織し、固定同士で繋がろうと機器整備を始めた。ベランダでホイップアンテナを使うところから始まり、殆ど使用していなかったディスコーンに、そしてそれをGPにリプレイスするなど、着々とアップグレードを進めていった。

 こうして振り返ってみると、こうした制限の多かった中でも結構楽しめたではないかと嬉しくなるし、コロナに翻弄されずある程度はやりたいことがやれて良かったと思う。

  さて、では来年はどんなことをやろうか。

 まずは未だ終息の見通せないコロナ禍の中だが、TDXC Conventionは予定通り開催する。勿論安全を期してしっかり対策は施すし、かつ参加者が一体感を持てるような幾つかの手段を用いる予定である。TDXCと言えば来年もPROPAGATIONを発行するであろうし、私も記事を書くのが楽しみだ。

 ペディションは活動の軸であるし、来年も皆さんとそして一人でも沢山やるつもりだ。勿論遠征にも行きたい。

 機器の充実については都度欲しい物が出現して、必要に応じて導入することになると思う。一つだけ決めているのは、BCLではないがアマチュア無線で3級の免許を取得して50W機を導入することである。

 グローバルな活動については、来年こそIRCA Conventionに参加したいと思っているが、これはコロナの行く末次第であろう。収束してくれることを願うが、もしダメなら今年はZoomでの繋がりを持とうと思っている。そうした繋がり以外にも、IRCAの会誌「DX Monitor」やReal DXのメーリングリスト、知人DXerのサイトなど、彼らの最新のトレンドを知るネタは沢山あるし、こうした宝の山こそもっと大事にすべきであろう。

 来年も見通せずかつ制約が見込まれる年であると思うが、今年それらを跳ね除けて楽しんだように、来年も必要に迫られて色々なことを考えついて、この趣味を楽しんでいきたい。

(Dec.29,2020)

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